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信州とちっ子の名物 山賊焼き
信州松本から塩尻にかけて、山賊焼きという鶏料理がある。”焼き”と名前が付いているが、揚げ物しかも唐揚げの一種で、最近では中南信地方のスーパー等の惣菜コーナーでよく見られる。
少し前にブームになった鶏唐揚げの1種なのだが、非常に独特の個性を持っており、鶏唐揚げが好きな方には是非一度食べて欲しい料理なのだ。
最近ではこの料理をトッピングにしたラーメンをメニューにしたラーメン店が話題になった。長野の塚田さん率いる笑楽亭グループのお店で東京江戸川区の「江戸川ヌードル悪代官」だ。二郎インスパイヤ系のラーメンの上に山賊焼き(お店では山賊揚げと言っている。こちらのほうが正しい名称の様に思えるのだが・・・)が乗っている。
この料理があるのは主には松本,1塩尻が中心だが、伊那谷北部にもこの料理を提供するお店が何軒かある。今回食べたとちっ子もその中の1軒だ。
とちっ子はJR辰野駅から徒歩5,6分の裏通りにある居酒屋で、以前は地元の早起き野球に参加する人たちの御用達になっていた。最近ではお店で姿が見られなくなったがご主人は辰野町の北部、川島のご出身だ。
本来ならばお店で一杯飲みながらいただくのが良いのだが、お店でも以前からテイクアウトの販売を行っていて、ひと昔前はクリスマス時期に、チキン代わりに良く売れていたようだ。
電話で引き取り時間を告げて予約しておき、時間通りにお店に伺うと熱々の状態で放送された山賊焼きを受け取ることができる。アルミホイルで包装してあるので、しばらくは温かいままになっている。
胸肉を半身そのまま料理してあり、キャベツの大葉にくるまれている。包みを開ける前からニンニクの効いた香ばしい香りが鼻をくすぐる。
山賊焼きは包丁などで適当な大きさに切って、付いていたキャベツに包んで食べる。ニンニクの効いた味わいはビールのつまみに最適だ。
スーパーなどで売っている山賊焼きはこのニンニクの風味が乏しいので、これらの惣菜を山賊焼きと思わないで、是非とちっ子のような専門店で味わうことをお勧めする。
江戸川ヌードル悪代官の山賊揚げもスーパーの惣菜と同じ様な味に感じた。
ただ、とちっ子の山賊焼きはもう20年以上、1枚600円の値段を値上げしていない。(2014年の消費税上げの際にも値上げしなかった。)この心意気はとても立派だと思うけれど、この内容だったら800円、900円でも高いとは思えない。今回気になったのは材料の鶏肉自体のクオリティーが昔に比べて若干低下しているように感じられる。
少しは高くなっても良いので是非今以上の味を目指して欲しいものである。 14.08.02.222
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